VRIN分析テンプレートのダウンロード
VRIN分析テンプレートについて
RBV(Resource-Based View:リソース・ベースド・ビュー:資源ベース理論)に基づいた自社の内部資源の分析フレームワークをGoogle Spreadsheet形式およびExcel形式に落とし込んだものを無償で提供いたします。
一般的にはVRIOフレームワークとしてコンサルタントなどによって利用されています。
- Value
-
価値
- Rare
-
稀少性
- Inimitable
-
模倣困難性
- Organization
-
組織
元々、RBVでは、価値があり、稀少性が高く、模倣困難性があり、代替不可能性があれば持続的な競争優位を実現できるという考え方ですが、このうち、VRIOフレームワークでは、I(Inimitable:模倣困難性)の中に、RBVの模倣困難性と代替不可能性をまとめて入れられています。
これは、やり方を直接模倣するのと、やり方は異なるが、他の方法で同じような状態を顧客にもたらすことで結果的に模倣しているような状態を実現するという意味で、どちらも一段上の抽象的な概念としての「模倣可能性」の中で整理できると考えられているためです。
その上で「組織(Oraganizaiton)」という要素を加え、評価された資源を組織が活用できているか、宝の持ち腐れになっていないかを評価することになっています。
しかし、本ダウンロードページで用意したテンプレートではVRINで整理しており、最後は「組織」ではなく、RBVをそのまま適用して「代替可能性(Non-substitutable)」としています。
- Value
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価値
- Rare
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稀少性
- Inimitable
-
模倣困難性
- Non-substitutable
-
代替不可能性
理由としては、代替不可能性は、顧客が自社のサービスを使ってくれるか、購入してくれるか、という観点で非常に重要であり、もしも他の方法で安く実現できるのであれば自社の強みはどんなに価値があって稀少性があって模倣困難な内部オペレーションがあっても、一気に無駄になってしまうからです。したがって、外部の顧客の目をしっかり意識する必要があるという理由で、模倣困難性のI(Inimitable)の中に紛れ込ませない方がよいと判断しました。
また、組織が活用できているかどうかは、個々の資源そのものに対する評価ではなく、組織に対する評価であり、組織が次にとるべき行動・施策が明確にできるのであれば、必ずしも項目として設ける必要はないと判断しました。
参照)Testing VRIN framework: Resource value and rareness as sources of competitive advantage and above average performance
※Google Scholarで調べると、VRIOだけでなく、VRINのフレームワークも使われています。
組織の項目も必要な場合は、テンプレートをダウンロードして追加してください。
テンプレートでは「価値」「稀少性」「模倣困難性」「代替不可能性」の有無を答えることによって、以下の状態が表示されます。
競争劣位(Competitive Disadvantage)
競争均衡(Competitive Parity)
一時的な競争優位(Temporary Competitive Advantage)
持続的な競争優位(Sustained Competitive Advantage)
以下の表で示す内容を入力・管理することが可能です